霜降り明星のラジオ、星新一のコーナーが面白い
霜降り明星のラジオ番組『霜降り明星のオールナイトニッポン』で4月から始まった新コーナー「一行」。
この「一行」、深夜ラジオにぴったりの絶妙な空気感で、BGMもよく、笑いあり、深さありのとても面白いコーナーです。
霜降り明星の二人が好きな、シュールで不気味さも備えたSFショートショートの名手で作家の星新一が描きそうな掌編小説の「一行」を送る、というのが、この新コーナーの内容です。
たとえば、最近の放送回で言うと、以下のようなネタメールが読まれています。
①はじめまして、私、右脳流通機構の者です。(チーズケーキ夫人さん)
②仕事がひと段落した私は、非喫煙所で、空気を吐いた。(お値段以上恋人未満さん)
③二年後の世界が見えるという望遠鏡を覗いてみた。「なんだ、真っ暗じゃないか、不良品だ」。(よもぎもちさん)
④なんとか逃げ切ることができました、という母からの手紙が、獄中より届いた。(ぬめりけちょうちょさん)
⑤「あれ、声が、遅れて、聞こえてくるぞ。」その日だけは、芸によるものじゃなかった。(ポストカードクラフトスマンさん)
お笑い好き、ラジオ好きで、文学が好きなひと(たぶん結構いるはず)にとって、相当力の入るコーナーだと思います。
お笑い要素のあるネタを送るひともいます(これはこれで中和剤)が、基本ガチで大丈夫です。
普通に、想像力を刺激するような、ぞっとする一行を送ったら採用されるし、毎週レベルも高いので、せいやさんが「ウイスキーでも飲みながら聴きたい」と言うのもわかります。