オードリー「ハスってる」「ミッフィーちゃん」の意味
ハスってるとは
お笑いコンビオードリーのラジオ『オードリーのオールナイトニッポン』では、よく「ハスる」や「ハスってる」といった言葉が使われます。
ハスってる。この言葉、ちょっとありそうと言えばありそうですが、国語辞典には載っていません。
日常的にも聞き慣れない言葉で、オードリーのラジオでしか耳にしないのですが、一体どんな意味なのでしょうか。
ラジオを聞くかぎり、どうやら「ハスり」が名詞で、「ハスる」は動詞。「ああ、それは“ハスり”だね」「“ハスってる”」「“ハスる”なよ」といった使い方がされます。
あまりに自然なので、てっきり存在する言葉だと思うほどですが、「ハスる」というのはオードリーの造語のようです。
意味は、「格好つける」「斜に構える」「素直じゃない」といったニュアンスになります。
たとえば、ラジオで紹介されていた「ハスってる」ことの用例として、アイドルが好きなことに対し、「まあ、曲から入ったけどね」と言う、といった例が挙げられます(ラジオ内では、『はすってんなあ、こいつ、と思ったこと』というコーナーがあります)。
なぜ、こうした態度を、「ハスる」と表現するのでしょうか。
これは、「斜に構える」というときの「斜」が、「しゃ」以外に「はす」とも読めることに由来します。
1 剣道で、刀を斜めに構える。
2 身構える。改まった態度をする。
3 物事に正対しないで、皮肉やからかいなどの態度で臨む。「世間に対して―・える」
記念すべき「ハスる」の初登場は、2019年11月のラジオ放送中のこと。
オードリーのオールナイトニッポンで、「さよならむつみ荘」の回がギャラクシー賞にノミネートされたという報告を受けた際の春日さんのリアクションがきっかけでした。
「ギャラクシー賞」は放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、テレビ、ラジオの番組、関係者に贈られるもので、4月~翌3月の1年間を審査対象期間とし、毎年4月末にすべての部門で年度の入賞作品が確定する。
8月に放送された「さよならむつみ荘」では、 春日が20年近く住み続けたアパート・むつみ荘から、結婚を機に退去することから、最後の生放送を実施。むつみ荘の思い出話に花を咲かせたこの日の放送が、入賞候補作品としてノミネートされた。
この話題のとき、春日さんが、「ギャラクシー賞ってたまに聞くけど、すごいの?」と、いかにも興味ない態度を取り、このことを若林さんが「ハスってる」と表現します(ちなみに、ハスってる春日さんは「ハスガ」で、ハスってる若林さんは「ハスバヤシ」と言います)。
このとき以来、ちょっと斜に構えて冷静ぶったり受け流す態度は、ラジオ内で「ハスる」と表現されています。
番組最後の「ミッフィーちゃん」
オールナイトニッポンの最後に、いつも決め台詞として、若林さんが「ミッフィーちゃん」と言い、春日さんが、「このあとまた夢でお会いしましょう、アディオス」という形が定まっています。
この「ミッフィーちゃん」の由来は、あの有名なキャラクターのミッフィーちゃんです。
なぜミッフィーちゃんかと言うと、もともとは、「おやすミッフィーちゃん」と言っていたのですが、このおやすミッフィーちゃんが省略され、「ミッフィーちゃん」となり、この「ミッフィーちゃん」が登場した理由としては、口の「×」が挙げられるそうです。
若林正恭:最初はね、口がバッテンでしょ?ミッフィーちゃんって。
春日俊彰:うん。
若林正恭:だから、炎上した時に、次の週あたりから余計なことを言っちゃダメよ、っていう意味で「おやすミッフィーちゃん」って。
春日俊彰:うん。
若林正恭:これはだから、自分に向けて言ってんのか、リスナーに向けて言ってんのか、分かんないで始めてましたね。
春日俊彰:ああ、そう。
若林正恭:最初の頃は、「おやすミッフィーちゃん」って、指も出してたかもしれない、見えてなくても。
春日俊彰:ああ、やってたかもね。
出典 : 『オードリーのオールナイトニッポン』2022年10月1日
また、この縁から、オードリーのオールナイトニッポンとミッフィーちゃんのコラボグッズも作られています。
コラボグッズには、「おやすミッフィーちゃんパジャマ」「おやすミッフィーちゃんペンケース」「おやすミッフィーちゃんクッション」などがあります(参照 : 『オードリーANN』グッズに歓喜の声「ミッフィーちゃん!」「春日カレンダーほしい」 若林は「キン肉マン」コラボに感慨)。