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岩井俊二『キリエのうた』と粗品

岩井俊二『キリエのうた』と粗品

岩井俊二監督の映画『キリエのうた』に、霜降り明星の粗品さんが出演することになり、追加キャスト発表の際には、粗品さんもツイートで一言。

岩井俊二監督と言えば、代表作として『リリィシュシュのすべて』や『花とアリス』、『リップヴァンウィンクルの花嫁』などがあり、コアなファンも多く、歴代作品には名だたる俳優さんが出演している、日本を代表する映画監督の一人です。

その岩井監督の最新作が『キリエのうた』で、主演はアイナ・ジ・エンドさん、その他、松村北斗さん、黒木華さん、広瀬すずさんなどがメインのキャスト陣となっています。

動画 : 映画『キリエのうた』60秒予告

音楽や映像が魅力的な岩井作品ならではの『キリエのうた』の美しい雰囲気が伝わってきます。作品の物語のあらすじに関しては以下の通りです。

住所不定の路上シンガー、キリエは歌うことでしか“声”を出せない。
マネージャーを自称する、謎多き女イッコ。二人と数奇な絆で結ばれた夏彦。
別れと出逢いを繰り返しながら、それぞれの人生が交差し奏でる“讃歌(うた)”。
「あの日」から13年の月日を経て岩井俊二が辿り着いた、心に棘が突き刺さる、忘れられない物語。

出典 : 岩井俊二 待望の書き下ろし『キリエのうた』(読売新聞)

この作品の追加キャストとして、粗品さんも出演していることが発表され、実際の出演場面もYouTubeで公開されています。

動画 : 映画『キリエのうた』追加キャスト紹介映像

粗品さん自身、実写映画に出るのは初めてとのこと。今回『キリエのうた』で粗品さんが演じる役名は、キーボード奏者の「日高山茶花さざんか」。路上ミュージシャンのキリエの歌声に惹かれ、集う音楽家の役です。

キャスト紹介映像でも、ちらっと映っていますが、花の絵柄の黄色と黒の緩いシャツが絶妙で、役柄にぴったりという感想です。

粗品さんが作品完成報告イベントで司会を務めた際には、岩井監督に、「僕どうでした?」と質問。

岩井監督が、「粗品さん素晴らしかったです。キリエとキリエの歌が大好きな仲間が集ってきて、一番極まったところで登場する天使のような役。新宿で撮影して、そこ撮っているときはうるうるが止まらなかったです。粗品さんアーティストっぽいですよ。妙な説得力がある」と絶賛すると、粗品さんも、「マジっすか? 僕ですよ? 天使? うれしわ~」と喜んでいました。

また、粗品さんは、「みんな、踏ん張りましょうね、公開まで。スキャンダルなしでいきましょうね。全員泥を塗らないようにしましょう」と冗談混じりに発言もしています。

動画 : 映画「キリエのうた」完成報告イベント

有名な俳優さんなどに関しても、霜降り明星のラジオで話題に上がると、「誰やねん」とツッコミを入れるほど、有名人について知らないことも多い粗品さんが、こういうイベントで司会を行なっているのも新鮮ですし、岩井俊二監督との絡みの映像も、だいぶ新鮮な光景です。

映像に映っているかぎりでは、無難に進行している印象もありますが、ただ、途中、岩井監督が、キャスティングの際は、DNAが繋がっているというのが分かるように似ている人を選ぶ、といった話をしていたときのこと。

奥菜恵さんと広瀬すずさんも似ているという話になり、奥菜恵さんが、一度だけ(すずさんに)似ていると言われたことがあるという話をしたときに、「一回ですよ」という奥菜さんに「たった一回! でもすごいじゃないですか」と言い、広瀬さんにも、「嬉しいですね」と振ります。

広瀬さんが、その振りに応える形で、「嬉しいです」と返したら、すかさず「嘘つけ!」と粗品さん。

この辺りはちょっとギャンブルに出たのか、それとも、もともとこういうやりとりができるような関係性があったのか分かりませんが、大胆ないじりで、その一連の流れに関しては記事にもなっています。

岩井監督は自身がキャスティングをする際に、「親子関係をキャスティングするときに、“DNA繋がってるな”を意識するんです」と話していたが、広瀬演じるイッコの母親を演じた奥菜が「1回だけですけど広瀬すずちゃんに似ていると言われたことがあって」と、エピソードを披露。

これに粗品が広瀬へ「嬉しいですね?」と振ると、広瀬も反射的に「嬉しです!」と答えたが、粗品が「うそつけ!」と、はしごを外しだし、広瀬が「どうしてそんなこと言うんですか!?」と、戸惑う様子も見せていた。

出典 : 広瀬すず 粗品からハシゴ外され「どうしてそんなこと言うんですか!?」

ツッコミ不在の場で、このいじりは下手したらものすごいひやっとする空気が流れるリスクもあっただけに、咄嗟に広瀬すずさんが反応してツッコミを入れたことで、ちょっとだけ笑いになっていました。

この岩井作品出演に関する話もあるかと、粗品さんのYouTube配信を聞きに行ったら、岩井監督がすごく優しかったという感想の他に、さらっと、4月に離婚した、ということも語られ、この「さらっと」具合が、なんとも粗品さんらしかったです。

ツイッター上では、「粗品 キリエのうた」でざわつき、同じタイミングで、「粗品 離婚」でもざわついていました。

その後、粗品さんのYouTubeチャンネルで、「ご報告」という動画をアップ。一瞬、離婚に関することかと思わせながら、内容は、岩井俊二監督の映画出演に関することでした。

動画 : ご報告|粗品 Official Channel

以上、岩井俊二監督の新作映画『キリエのうた』と粗品さんでした。

ちなみに、映画原作として岩井俊二監督が書いている『キリエのうた』はすでに小説版が発売されています。