深夜ラジオの魅力
深夜ラジオの魅力と言うと、一体どんなものが思い浮かぶでしょうか。
最近ではradikoの普及などもあり、深夜ラジオをそもそも深夜に聞かない、ということも多いかもしれません(僕もなかなかリアルタイムで聞くのが難しいのが現状です)。
学生時代は眠れない夜も多く、深夜ラジオが心の支えになっていました。
ここでは、僕の個人的な深夜ラジオの魅力について紹介したいと思います。
①閉鎖性
僕にとってのラジオの大きな魅力の一つには「閉鎖性」が挙げられます。
もともとひきこもり体質なので、ひとが大勢いたり大騒ぎする環境が苦手ということもあり、閉鎖的な空間が好きです。
テレビやネットだと、どうしても他人の目や声が気になって(好きなものは好きですが)疲れてしまいます。うまく説明できませんが、壁がふわ〜っと広がっていってしまう感じがするんです。
でも、ラジオや、あとは映画などは、作品に触れているとき、作品と自分、向こうとこっち、という小さな世界に浸れる良さがあります。どんどんと世界が広がって目も耳も言葉も増える時代のなかで、小さな世界の安心感。
もちろん、ブログやツイッターで感想を共有したとしても、聞いているときは、むかしファミレスで数人でどうでもいいことをだべっていたときのような感覚を思い出させてくれます。
俳優の菅田将暉さんがラジオの魅力について、次のように語っていました。
テレビのバラエティとも映画とも違う距離感で、とても狭くてプライベートですよね。それこそ家で横になりながら暗闇の中で聴いてたりすると、空間に自分とパーソナリティの2人しかいないような感じさえする。いわゆる芸能人みたいな人たちと、ちゃんと人間としての距離感で接せる場所だと思います。それが大きな魅力じゃないかな。
人間としての距離感で接せる場所、これ、すごいわかるなあ、名言だなあ、と共感しました。
ツイッターやテレビは「だだっ広い世界」に向かって表現されていて、それが格好良かったり響くこともありますが、「人間としての距離感」からは遠ざかってしまっている気がします。
その意味では、僕は音楽もドームのライブよりも駅前の路上ライブや小さなライブハウスのほうが、たとえ下手でも響いたり沁みることが多いなと思います。
②絵が浮かぶ
ラジオのもう一つの魅力は、「絵が浮かぶ」ということ。
映像も声も効果音も再現VTRも、と贅沢に組み合わせて表現するのが映像メディアだとしたら、ラジオは音のみで表現するメディア。
特にパーソナリティーの語りが大事で、そのときは絵が浮かぶ雰囲気の語り方が多いような気がします。
トーク内容だけでなく、パーソナリティがそのときどんな表情をしているか、芸人さんならコンビ間のやりとりを聴きながら想像が膨らんで、それがラジオの魅力だなと。
③ストレスが少ない
これまでの話と重複する面もありますが、ラジオは「ストレスが少ない」のも魅力だと僕は思います。
ただ聴いているだけ、笑ったり、聞き流したり気楽に聴ける。情報量が少ないから疲れない。テレビや映画は色んなことを処理しなければいけなくて刺激が強いぶん、観終わったあとに疲れることも多いんです。
ラジオや本(簡単な小説)などに触れるようになったのは、自分が不登校になったときで、ストレス過多の状態だったので、無意識のうちになるべく静かなものも求めていたのかなと思います。
日常で緊張状態が続くと、情報や刺激に疲れてしまうと思います。だから断捨離が流行ったりするのでしょうが、ラジオも色々と削ぎ落としたメディアで、それも一つの魅力なのかな、と思ったりします。
以上、個人的に考える深夜ラジオの魅力でした。