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漫画編集者、助宗佑美「漫画のコンシェルジュのアプリが作りたい」

テレビ東京『ひねくれ3』にゲスト出演した漫画編集者の助宗佑美さんの仕事内容や未来の漫画に関する展望。

漫画編集者、助宗佑美「漫画のコンシェルジュのアプリが作りたい」|『ひねくれ3』

南海キャンディーズ山里さん、ハライチ岩井さん、三四郎の小宮さんの「ひねくれた」三人が出演する『ひねくれ3』のゲストに、講談社の敏腕漫画編集者の助宗佑美(すけむねゆみ)さんが登場。

助宗佑美さんは『東京タラレバ娘』など人気漫画の編集を担当。同時に多くの作品を担当していることから日々多忙に追われ、仕事の内容も多岐に渡っています。

漫画編集者である助宗佑美さんの仕事内容は、ざっくり以下の通りです。

①漫画家さんのネームチェック

ネームとは、ストーリーやセリフなどの下絵段階の設計図で、構成やキャラクター設定、セリフの言い回しなども助宗さんは漫画家さんと一緒に考えます。

②新作漫画の打ち合わせや表紙デザイン

新しい漫画をどうするかといった打ち合わせや、単行本の表紙デザインを決めるのも編集者の仕事の一つです。

③多いときは担当漫画家20人

担当する漫画家さんの数は、多いときで20人にのぼることもあると言います。

④イベントに同行

人気の漫画家さんだと各地でサイン会や握手会などのイベントも開かれるので、イベントに同行。イベントでは、読者の方々の世代や性別も分かるのでしっかりチェック。

⑤宿泊や新幹線のチケットの手配

イベントの宿泊や新幹線のチケットの手配も、助宗佑美さんは行います。

本来は、④や⑤といった芸能事務所のマネージャーさんのような仕事はしないひとも多いようですが、助宗さんは、先回りして色々と実行。担当漫画家で『東京タラレバ娘』の作者東村アキコさんも、「相棒でありビジネスパートナーであり頼りにしきっている」と助宗さんの仕事っぷりを絶賛しています。

また、あるときは、こんな仕事(?)も。

東村アキコさんと助宗佑美さんはともにアイドル好きで、東村さんが、某アイドルグループのメンバーが好きだと話したら、そのメンバーの男の子になりきって手紙を書いてくれると言います。

そういう創造性豊かで変わった一面もあるからこそ、人気作も届けることができるのでしょう。

ちなみに、助宗さんは結婚し、同い年の夫と一人の息子さんと三人暮らし。夫は仕事を退職してパートをしながら主に子育てをしているそうです(参照 :『東京タラレバ娘』の敏腕編集者~『セブンルール』助宗佑美(34歳)~)。

番組内で助宗佑美さんが語っていたアイディアの一つで面白かったのが、「漫画のコンシェルジュ」です。

これまでは漫画家の先生が書いたものを届ける、という形でしたが、今こういう気分のひとが多いのでこんなテイストの漫画を描いてくれませんか、と先生にお願いし、ツイッターで発信する、といったことや、また、読者の方々が、こういう漫画がありませんか、と言ってきた際に、そのときの気分に合った漫画を提供できるような「コンシェルジュ」的なアプリを作りたい、とのこと。

確かに、SNSの発達や普及によって、イラストレーターさんがちょっとした漫画やイラストを描いて発信し、人気になる、というケースも多く見られます。

今後は出版社も、ますますネットとの連動を模索していくことでしょう。

最後に助宗さんは、「これからの出版社は読者と漫画家の距離を縮められるといいですね」と未来の漫画の展望を語っていました。